主イエスは言いました。「わたしは真理について証しをするために生まれ、そのためにこの世に来た。真理に属する人は皆、わたしの声を聞く」と。主イエスが証しをした真理とは何でしょうか。この方はこう言ったことがあります。「わたしは道であり、真理であり、命である。わたしを通らなければ、だれも父のもとに行くことができない(14:6)」と。御子イエスご自身こそ真理であり、この方を通って父なる神のもとに行く、死を越えて永遠の命に至る道が、わたくしたちにも開かれている、と言います。
この主イエスがわたくしたちを救う神さまの真理であることを、神さまは十字架で死んだ御子イエスを死者の中から復活させて、証ししてくださいました。主イエスはご自身の生涯を通して、また、復活させられたご自身を弟子たちに顕わすことにおいて、この真理を証ししました。これは、わたくしたちの命の造り主である神さまの、わたくしたちへと備えた真理であり、今や主イエス・キリストの十字架の死と死からの復活が告げ知らされることにおいて、この真理はわたくしたちへと差し出されています。
主イエスは言います。「真理に属する人は皆、わたしの声を聞く」。真理は真理であるからには、誰にとっても真理であるはずです。ですがその真理が自分を生かす真理でないなら、わたくしたちはその前に立てません。わたくしたちにとってそのような真理は直面しないほうがよいでしょう。それを聞かないようにして、なかったようにして、どこか別のところに立つ他ありません。ただ、他のどこに立つのでしょうか。人間が否定できるような真理は真理ではありませんし、この身を救う真理を聞き、この前に立つことが、やはりわたくしたちには必要です。
そのわたくしたちを生かし立ち上がらせる真理が、わたくしたちへと届けられています。主イエスを死者の中から復活させた、命の造り主なる神さまのわたくしたちへの真理です。この真理に属する者とされ、主イエスの言葉に聞くことにおいてこそ、わたくしたちは命を得るのです。