2011年7月3日日曜日

「満ちゆく神の国」ルカによる福音書 4:42-44

主イエスは多くの病人を癒されましたが、その明くる朝、人里離れたところへ退かれ、神に祈りを捧げておられました。そして町を出て、ユダヤの諸会堂に行って宣教されます。何としてでも成し遂げる神の強い御意志を受けて、主イエスは力を尽くされるのです。「ほかの町にも神の国の福音を告げ知らせなければならない」と。

この神の、何としてでも成し遂げるという強い御意志を、神は御子イエス・キリストを復活させることによって、わたくしたちにお示しになりました。わたくしたちを愛して止まない父なる神は世の全てを支配し、わたくしたちの思いを越えて、わたくしたちのすみずみにまで愛の御手を伸ばしてくださっているのでした。そしてそこにおいて、主イエスは十字架を負って、わたくしたちが神の愛を受け入れることを待っていてくださっています。

こうして主イエスは、わたくしたちのところにまで神の国の福音を届けてくださっているのです。このときは、ユダヤ地方のすみずみに行かれたのでしたが、主イエスの十字架と復活とによって、神の国の福音は、地の果てまで、世界のすみずみにまで、宣べ伝えられることとなったのです。主イエスは聖霊をお降しになり、教会において、説教を通して、宣べ伝えられている。わたくしたちの思いを越えて、父なる神の愛の中にわたくしたちが包まれていることが、告げられている。

すみずみにまで届けられているというのは、地理的な世界のみならず、わたくしたちの心の奥底にまでという、わたくしたちの内なる世界についても言われています。「ほかの町にも」と主イエスが言われるのは、わたくしたちの内の何か一部分だけで良いというのではなく、むしろわたくしたちの身も心も、わたくしたちが生きていく分野全てが、神の国とされることを、主イエスは願っておられるからです。

主イエスは今は天におられ、そこから聖霊を降して、わたくしたちと共におられます。聖霊によって、わたくしたちを招き続けてくださっています。それは、わたくしたちがなおも自らの思いのうちにとどまるためではなく、主イエスによってそこから導き出されて、父なる神の愛に生きるためです。主イエスによって差し出されている父なる神の愛に、存分に与らせていただき、わたくしたちも新たな歩みを始めさせていただきましょう。