2011年6月19日日曜日

「権威ある言葉」ルカによる福音書 4:31-37

主イエス・キリストと出会うこと。それによって開かれる、まったく新しい世界があります。主イエスとの出会いは、わたくしたちを新しい世界へと解き放ちます。この方は、新しい世界へと扉を開く力をお持ちだからです。

この日、主イエスは権威ある御言葉によって、悪霊に取りつかれた男に命の息吹を吹き込まれました。そして悪霊を追い出し、この男を、神の霊(聖霊)によって主イエス・キリストの命に新たに生きる者とされたのです。

しかし人々は互いに言いました。「この言葉はいったい何だろう。権威と力とをもって汚れた霊に命じると、出て行くとは」。人々は主イエスが何かしらの権威と力とをお持ちであることを認めながらも、それが何であるのかは分からりませんでした。そして、主イエスに与えられています権威が、このように悪霊を打ち倒すとは思ってもいなかったのです。

わたくしたちもそうではなかったでしょうか。これまで依存してきたことや、日々抱えておりますしがらみ、重荷や病について、諦めてはいなかったでしょうか。主イエスが御言葉を与えてくださっても、その力によっては改められないのだ、と。主イエスの御言葉によって神の愛の光に包まれながらも、これまで生きて来た自分の世界の闇にばかり心を奪われていた。

けれども、ルカによる福音書は証するのです。十字架で死なれた主イエスを復活させられた神が、このとき、御子イエスの御言葉により働かれたのだと。この方の権威ある御言葉によって、主イエスはわたくしたちを新たに生まれかわらせられるのです。

主イエスの十字架の死と復活とをとおして、神はそのことをわくしたちにお示しくださいました。死で終わってしまう世界に生きて来たわたくしたちが、死を越える命の世界へと扉を開かれました。わたくしたちの死を越えて神が愛の御手のうちに生かしてくださる。神はわたくしたちを滅びから救い出す力を、主イエスの復活において明らかにしてくださったのです。そして、主イエスはこの神の権威のもと、わたくしたちに御言葉を語り掛け、力ある言葉をもって、わたくしたちを滅びから救い出してくださいます。聖書の御言葉を通して、神の命の息吹を注ぎ込んでくださり、わたくしたちを神の愛する子として、神の愛の眼差しのもとを歩ませてくださるのです。